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【プレスリリース】日本のコンクリートが固定したCO2総量

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日本の構造物に固定されたCO2量を解明 ―コンクリート分野のカーボンニュートラル化への貢献―

発表のポイント◆ 従来、コンクリート構造物がCO2と反応して炭酸カルシウムを生成することは明らかでしたが、この反応によるコンクリート内部のpH低下が鉄筋の腐食を引き起こすという点に重きが置かれ、研究が進められていました。
◆ 今回、これまでの日本国内のセメント生産量に関する資料等の統計データから、コンクリート構造物の量と寿命、最終処分形態を推定しました。さらに、日本での設計特性を反映した建物種類ごとの表面積と体積比をとりまとめ、各種建築構造物の有する全表面積を推定し、その表面に対してCO2がどの程度固定されたかを初めて明らかにしました。

◆ 今回の結果から、近年では年あたりでセメントの生産時に石灰石の分解により生じたCO2の約14%が固定化されており、全体として約140万トンのCO2が固定されてきたことが明らかになりました。本研究成果は、今後の建設材料のライフサイクル全体を考えた材料設計やコンクリート分野のカーボンニュートラルにおいて貢献が期待されます。

論文はこちら:https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S095965262403991X

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