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コンクリート中の水分移動の研究

コンクリート中の水分移動では、C-S-Hが乾燥・吸湿に凝集・膨張する挙動があって空隙構造がダイナミックに変化し、水分移動係数が変化しますが、それとともにセメントペースト自体が体積変化することでひび割れが閉じたり開いたりします。そこで、このマルチスケールの空隙・ひび割れ変化を考慮できるように、RBSMを用いてひび割れの開閉を評価するだけでなく、モルタル内部の乾燥ひび割れによる損傷、C-S-Hの乾燥によるメソ空隙の拡大や、吸湿にそれらの変化を考慮できる、水分吸収モデルを提案しました。

このモデルは、かなり正確に物質移動を評価できます。今後は、鉄筋まわりのひび割れとか、乾湿繰り返しにおける水分の滞在状況などを予測させて、実質的な鉄筋腐食モデルも含めた形に展開したいと考えています。

P. Srimook, K. Ogawa, I. Maruyama, Meso-scale Modeling of Anomalous Moisture Transport in Concrete Considering Microstructural Change of Cement-based Material, J. Adv. Concr. Technol. 22 (2024) 344–371. https://doi.org/10.3151/jact.22.344.

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