新しい論文が Journal of Advanced Concrete Technology に掲載されました。
本研究では、¹H NMRリラクソメトリーを用いて炭酸化プロセス中の空隙構造の変化を詳細に評価し、それらの空隙構造変化が巨視的な炭酸化収縮挙動にどのように影響するかを検討しています。
特に、炭酸化反応後半では、溶解・再析出によって系が安定化しているように見える段階でも収縮が継続している可能性が示唆され、炭酸化収縮の理論的予測が非常に難しいことが示されました。他の視点からのデータ蓄積がまだ十分ではないため、本論文の結論は暫定的ではありますが、炭酸化収縮を議論するための重要な基礎データが得られています。
本論文はオープンアクセスですので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
R. Igami, G. Igarashi, A. Aili, R. Kurihara, I. Maruyama, Full-scale microstructure and volume composition changes in hardened cement paste during drying and accelerated carbonation by water-2-propanol 1H-NMR relaxometry, J. Adv. Concr. Technol. 23 (2025) 507–530. https://doi.org/10.3151/jact.23.507.





