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【CCR】促進炭酸化時の水による妨害について

L. Cheng, R. Kurihara, T. Ohkubo, R. Kitagaki, A. Teramoto, Y. Suda, I. Maruyama, Plugging effect of fine pore water in OPC and LC3 paste during accelerated carbonation monitored via single-sided nuclear magnetic resonance spectroscopy, Cem. Concr. Res. 186 (2024) 107688. https://doi.org/10.1016/j.cemconres.2024.107688.

促進炭酸化試験は、なぜ、材料のポテンシャルを評価できないのでしょうか。この問題を水の観点から詳細に分析しました。片側NMRを用いて乾燥中、および、炭酸化中のセメントペースト内部の水の分布を図るとともに、C–S–H構造中の水とCapillary空隙中の水の違いも定量して、炭酸化中に何が起きているかを世界で初めて可視化しました。ここでは、促進炭酸化において、炭酸化フロントではつねにC–S–Hが一定の含水率を保有しており、水の放出にともない収縮することで、ガスの侵入経路ができて炭酸化が内部へ進行するということがわかりました。促進炭酸化では、つねにC–S–Hからの水分の放出が現象を律速していることがわかりました。

今後は、この問題を避けて、どのように材料のポテンシャルを評価できるか、についての研究を行なっていきます。

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