
新しい論文がJournal of CO2 utilizationから出ました。セメント系材料に固定されたCO2を酸で溶解してでてきたガスをIRセンサ(TOC装置)で測定する手法を提案しています。前処理条件やガス発生条件の課題などを整理した上で適切な正確性を有する手法を示しました。炭酸化セメントペーストはシリカゲルが炭酸カルシウムの酸溶解を妨げる場合があるので粒度などに留意した上で、適切量の溶液があることも重要です。また、ガスの発生長さが炭酸化や水和の程度のよっても異なるので、完全に別の用途で自動化された装置だと問題が生じることがあります。
簡易に測定できるのと、接続するボトルの量をかえて、センサ感度を調整すれば大容量サンプルの評価も原理的には可能な点で、本検討は興味深いと思います。
なお、島津製作所さんとのコラボレーションです。
オープンアクセスです。
R. Kurihara, L. Cheng, R. Igami, Z. Wang, A. Aili, K. Noto, M. Tanaka, H. Takahashi, I. Maruyama, Application of acid digestion-based total inorganic carbon measurement for carbonated cement-based materials, J. CO2 Util. 102 (2025) 103266.





